『静水に浮かぶテラス ― A Floating Deck in Still Water』
この庭は、水と緑、そして人との関係をやわらかく繋ぐ空間です。
中心には、水盤に浮かぶように設けられたウッドデッキがあり、そこに腰を下ろせば、まるで静かな湖畔に佇んでいるような感覚を味わうことができます。
デッキの周囲には、蓮の葉が浮かぶ水面と、風に揺れる草花、そしてやわらかな曲線を描く中高木が配置され、人工と自然のバランスが心地よく調和しています。
壁面にはあえて無装飾のコンクリートを用いることで、空と緑、そして水面が際立つよう構成しました。
家具や素材はナチュラルで軽やかなトーンに揃え、日常の延長線上でありながらも特別なひとときを感じられる設えとしています。
「静水に浮かぶテラス」は、都市のなかにおいても、水・緑・光がやさしく寄り添う場所として、人の感覚を穏やかにひらいてくれる庭です。